【実践的】プロがオススメするデザイン制作に役立つ本【厳選三冊】

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こんにちは、リクです。

今回は、
【実践的】プロがオススメするデザイン制作に役立つ本【厳選三冊】
というテーマでお話しようと思います。

こんな方にオススメの記事です。

デザインの勉強に役立つ本、
デザインをする上で資料として役立つ本を探しているけど、
いろんなサイトがいろんな本を紹介していて、
結局どれが本当に役立つ本なのかわからない。
プロが実際に使用する本が知りたい。

この記事では、上記のようなお悩みを持っている方に向けて、
デザイン制作の現場で本当に使われている本を厳選してご紹介します。

この記事を読めば、

  • デザインの現場で本当に使われている本
  • なぜその本が選ばれるのか、その理由
  • その本がどんな風に使われるのか

これらがわかります。

記事の信頼性として僕のことをお話しすると、
武蔵野美術大学でデザインを4年間学ぶ

某アートディレクターの元で、
グラフィックデザイナーとして勤務。
JAGDA年鑑に個人作品が掲載される

フリーランスになる。(現在に至る)

ざっくりとですがこのような経歴です。
デザイナーとしてそれなりに業界に通じており、常に制作の現場にいたので、
これからデザイナーを目指す人、
今勉強中の方などには
参考になる記事になっていると思います。

それでは早速ご紹介していきます。

欧文書体百花辞典

この本はまさにデザイナー必携の本です。
この記事をご覧になっている方で、
現時点でプロのデザイナーの方がいれば、

デザイナー
デザイナー

「ああ、この本か。
なるほど、こういう実用的な本を紹介していくのね」

と思ってもらえるかなと考えています。
(それを狙って最初にご紹介しています…笑)

僕自身、アルバイト含め色んなデザイン事務所にお邪魔したことがありますが、
大抵どこの会社にも置いてあったなと記憶しています。

僕がこの本を知ったきっかけは、
美大でデザインを学んでいたころに外部講師として来ていた、
ある制作会社の社長さんからオススメされたからでした。

その後、デザイン事務所に就職すると、
会社の本棚に置いてあり、
使用頻度もトップレベルに高かったです。

「欧文書体百花辞典」はどんな本?

本の内容としては、有名な欧文書体を一通り解説している本になります。
書体版広辞苑みたいなものですね。

実際には「世界の全ての書体を網羅している」というわけではなく
有名な書体、デザイナーならば知っておきたい書体が詳しく紹介された本です。

ただ、世のなかにある欧文書体は、この本に載っている書体から派生したもの、
あるいは少なからず影響を受けたもの、
ということがほとんどです。

それだけ重要な書体について、
書体が生まれた年、作成した人、生まれた背景、どのような特徴があり、どんなものに使われることを想定した書体だったのか…などを網羅的に知ることができます。

現場ではどんなふうに使われている?

この本が実際どんな風に使われ、どう役にたつかをご紹介します。
用途としては、「デザインに適切な書体を選びたいとき」です。

例えば、あなたが
本格的なアメリカンコーヒー店のロゴ
を作るとしましょう。

そこで「なんとなく見た目がオシャレだ」と

イタリア人が作ったイタリアの伝統的な書体を選んでしまってはどうでしょう?

我々日本人にとっては特に気に留めないところではあるかもしれませんが、
日本に来たアメリカ人、またはイタリア人がそれを見ると、

「なんだこれは???」

となりますよね。

日本人が海外でなんだかおかしな日本語の文章を見かけるのと同じような感覚です。

もし海外で寿司屋さんがこんな看板を出していたらどうでしょうか?

SUSHIYA
SUSHIYA

「本格日本国寿司!それは迅速です!」

いやこれは日本人がやってないな…
と一発でわかってしまいますよね。

こういったいわば「素人デザイン」を脱却し、
デザインに説得力のある書体、
かっこいいとかオシャレとか以前に
恥ずかしくない書体選びができる本です。

特に企業のロゴなどブランディングに関わる部分のデザインには、
このあたりに慎重な調査が必要になります。

ここを間違えたりテキトーにやってしまうと、
その会社に恥をかかせることにもつながりかねません。

書体を選ぶ際に必ず理由が必要だという話ではありませんが、
「これを使うのはおかしいだろう」という書体は結構あります。

最悪、クライアントとのトラブルになるケースもありますので、
このあたりをキチンと押さえておくためにも、オススメの一冊です。

値段も本の厚さの割に高くなく、学生の方でもなんとか買えると思います。

ただ、世間一般に需要のある本ではないので、
本屋さんで見つけるのは難しいかもですね…(というか見たことない)
僕は普通にアマゾンで買いました↓

Type: A Visual History of Typefaces & Graphic Styles

次はこちらです。
タイトルが英語ばかりで難しそうな印象があるかもですが、大丈夫です。
こちらは読み物ではなく、
ゴリゴリのビジュアル資料
それも文字の組み方に特化した資料です。

「Type: A Visual History of Typefaces & Graphic Styles」はどんな本?

文字組の実例がこれでもかとたくさん入っています。

書店のデザイン書のコーナーに行けば、これに似たような
「デザインをたくさん集めました」系の本はたくさんありますよね。
例えばこういうもの↓

もちろんこれらの本を見ることも良いですが、
今回この本をオススメしたのには理由があり、
ズバリその理由は
「デザインの資料として使えるから」です。

上で紹介した「デザイン集めました」本は、
デザインの資料として使えないのか?
と思われるかもしれません。

これらの本は、
カタログ的に見るのは良いのですが、
実際にデザインを作るときの資料には

向いていません。

パクリ云々の問題もあるにはありますが、
それよりも重要な問題があると考えています。

「ロゴの資料探すために、
ほかの人が作ったロゴを見るな」

これは僕が以前勤めていた
デザイン事務所の社長から教わったことです。

どういうことかと言うと

「デザイナーは新しいものを世の中に創り出す職業ではなくて、
すでに世の中にあるものを再編集し、最適化して世の中に送り出す職業だ。
誰かがデザインしたロゴはすでに

”元となる何か”

を編集してある状態なため、それを見てアレンジしたものを作ると、
二番煎じのようにクオリティが落ちる。」

というのです。

なのでロゴを作りたいにしても、
紙面の文字組を作りたいにしても、

再編集された誰かのデザインそのものを見るのではなく、

”もう少し関係ないところ”
”もう少し手前の、元となったもの”

からヒントを得てくる方が
クオリティの高い制作物になる、
という教えです。

この本は、世界の”いろんな文字組”を集めた本になります。
活版印刷時代に欧州のホテルで使われていたような招待状や、
サーカスのチケットらしきもの、
契約書のような書面に手書きのサインが入ったものなど、
文字組のヒントにする上で役に立つ資料が詰まった一冊です。

注:デザインの練習でいえば、
上手い人の作品はたくさんみた方が良いので、
そういう場合にはむしろ上記の

「デザイン集めました」の本はオススメです。
今回は、実制作の際に使えるかどうか、

という観点でご紹介しています。

現場ではどんなふうに使われている?

用途はもちろん、上でご紹介した通り、
デザインするうえで
”元になる何か”を探すときです。

また、写経のように資料を見ながら、
パソコンで文字を配置する練習を行うのにもとてもいいです。

自分のなかでデザインの引き出しを増やすことができますし、
綺麗な文字組の感覚を養うこともできます。

欧文書体百花辞典と同じく、書店では見かけない本ですね。
一応洋書になりますので、通販で買うのが一番早いと思います。

グリッドシステム グラフィックデザインのために

次は超有名な本ですがこちら。
もともとは「Grid Systems in Graphic Design」という
英語/ドイツ語の本でしたが、その日本語版になります。

先ほど紹介した本が
「文字組のアイデア資料」なら、

こちらは
「レイアウトのセオリー資料」
あるいは
「ルールブック」的な本です。

「グリッドシステム グラフィックデザインのために」はどんな本?

ヨゼフ・ミューラー=ブロックマンが1981年に開発し、
現代でもレイアウトの基礎として広く定着している
グリッドシステムについて書かれた本です。

グリッドシステムについて、入り口だけ簡単にご説明します。

1950年代から広まったデザインの基本手法の一つです。
広告、印刷物、Web、ロゴなどをはじめ、
様々な領域のグラフィックデザインで活用されています。
縦横に線を引いたガイドラインをベースにして、
図形や文字といった要素を配置することで、
しっかりと整った見え方のレイアウトにすることができます。

一発で全て理解しようとすると内容は少し難しく感じるかもしれません。
(多分、退屈に感じるかも?好きな人にはたまらないかもですが…)

現場ではどんなふうに使われている?

内容を完璧に頭に入れる必要は無いと思います。
ざっくり理解して、「こういうときどうするんだっけ」と思った際に、
見返す感じで使われるイメージです。

その為、オススメの使い方としては、

  • さらっと30分くらいで読み飛ばす
  • 実際に手を動かす
  • そういえばこの辺りについてなんか書いてあったな…と思い出す
  • 辞書のように本を見返して知識を定着させる

このような使い方をするのがオススメです。

まとめ

【実践的】プロがオススメするデザイン制作に役立つ本【厳選三冊】

  • 欧文書体百花辞典
    →書体選びのための資料
  • Type: A Visual History of Typefaces & Graphic Styles
    →ロゴや文字組のための資料
  • グリッドシステム グラフィックデザインのために
    →レイアウトのための資料

今後もこのブログでは、デザイナーやデザイナーを目指す人にとって有益な情報を発信していきます。

ご興味があればまたのぞいて見てください。
今回は以上です。

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